PCDJのライブ配信 - なぜ、みんな、OBS使ってるの?

PCDJ

『DJ ライブ配信』などで検索すると、やたらとお見かけする「OBS」。

「え?スマフォのアプリで配信すればいいやん」と軽く思っていた。PCで「OSS」使うよりスマフォでアプリの方がお手軽だよね。そう、思いこんでいた。いやいや、参ったわ。意外な落とし穴が待っていた。

obsproject.com

落とし穴。

それはステレオ対応しているスマフォのアプリが少ないってことだ。

思わず、お口があんぐり開きっぱなしになった。

 

DTMerから見たPCDJの雑感。その続編。このあたりの続き。

yoshikawa-ash.hatenablog.com

yoshikawa-ash.hatenablog.com

iOS対応のオーディオインターフェイス、増えたよね

2020年だからちょっと古い記事。サウンドハウスから。

『検証!ライブ配信サービスでオーディオインターフェイスは使用できるのか?』

https://www.soundhouse.co.jp/contents/staff-blog/index?post=1326

モノラル仕様のアプリは問題なく1-2chチャンネル入力することができました!ただしZoomやLINE LIVEなどのアプリは1chしか入力されないものもありました。また、Scarlett 4i4のように4ch以上の入力を備えた機器であっても、iPhoneアプリでは全て3,4chは使えませんでした。
ステレオ仕様のアプリだと1chのマイクの音は完全に左に振られ、2chのギターの音は完全に右に振られて入力となりました。

4ch以上の入力……は実際に試した。確かにまったく認識されていなかった。オーディオインターフェイス上では音が出ているはずなのにアプリには音が入力されず。

もうひとつ。同じくサウンドハウスから。

『配信におすすめ!オーディオインターフェイスSaramonic SmartRig+ Di アプリ対応状況検証!』

https://www.soundhouse.co.jp/contents/staff-blog/index?post=1601

ステレオ対応しているアプリは、ツイキャス、pococha。
YouTubeはフォロワー数が条件なので除外

asmrlabo.com

この記事によれば、Spoonもステレオ。

ということは後のサービスは基本、アプリからはモノラル。

 

ん?

ダメやん!

 

しかも、音質をチェックしていたら、こんなリリース記事に出くわした。

prtimes.jp

「スペースポッド」は音質にこだわった設計が特徴です。標準で160kbpsのきれいな音声で会話を楽しめます。

160kbps?

高音質?

もしかして、現状、128kbpsぐらいの音質がデフォルトなの?

 

これも実際、試してみた。どこのサービスなのかは書かない。ステレオがアプリではモノラルになっていた。聴いた限りでは確かに128kbpsのMP3ぐらいの音質だった。おそらく、人の声に合わせているのだろう。高音と低音がごっそり削ぎ落とされている印象だった。

 

もう一度、言う。

ダメやん!

 

いろいろと考え方を修正しなくちゃ。

 

iPhoneをビデオカメラとして利用する手もあるよね

MacからOBSを利用してライブ配信してしまう手もある。

obsproject.com

使い方はいろいろなサイトに書いてあるから省略。

で、必要なくなったiPhoneをビデオカメラとして利用してやろうじゃないの。いや、そもそもそんなアプリあるのかと思ったら、あったあった。

iphone-mania.jp

いや、面倒くさいぞ。

iPhoneiPadのアプリそのままで配信したいだけなんだぞ。

それなら定番のロジクール買った方が楽じゃないか。

 

ライブ配信の方法は2つに絞られた

ラジオ配信(音声のみ)をiPadもしくはiPhoneアプリからライブ配信する。

将来性を考慮したら「アプリから」の選択は残しておきたいところ。

ツイキャスのスペースポッドは

ブラウザから使える高音質なプライベート・スペース

らしいから、除外。

space.twitcasting.tv

ただし、ツイキャスはステレオ対応なので問題なし。PCのブラウザからも配信できるので悪くない選択肢だ。唯一の問題は30分という時間制限があること。

apps.apple.com

pocochaも選択肢に入るが、あのちゃらついた画面は生理的に受け入れがたい。なので除外。それに音声だけの配信は新着などに表示されないらしい。完全にアウト。

Twitch。いくら探しても情報がない。アプリだけでステレオのラジオ配信できるのどうか謎。ただ、ブラウザ版もあるので、アプリでどうなのかって検証してもいい。

Twitch

Twitch

  • Twitch Interactive, Inc.
  • 写真/ビデオ
  • 無料

apps.apple.com

これぐらいかな?

Spoonは補欠。音声ライブ専用としては音質良さげだけど、補欠。

apps.apple.com

動画配信するならPCでOBSを設定してブラウザ版から配信する。

上と同様。選択肢は2つ。ただし、やるならWebカメラが欲しいところ。

twitcasting.tv

www.twitch.tv

 

要はまともなUIがツイキャスかTwitchぐらいしかないってことだ。あとのサービス、なんかもうリスナーに媚びすぎていてキモイ。ひたすらにキモイ。みんな、気持ち悪くないのか、ちょっと神経疑うレベルだ。

あえて付け加えるならYouTubeライブ配信だな。

YouTube公式アプリを利用する場合、チャンネル登録者が1,000人を超えていないとスマホからのライブ配信が行えませんが、PCであれば登録者数が1,000人に達していなくともライブ配信機能の利用が可能です。

長いものには巻かれろ精神なら、YouTubeは最適のプラットフォーム。圧倒的に浸透しているもんね。アプリのDL数が50億ぐらいだとか。BIGO LIVEで1億らしいから、すさまじい差がある。

 

 

まとめ。

ツイキャスとTwitch、それにYouTube

 

そして、もう一度、声を大にして言っておきたいことがある。

 

どうして、iOS対応のオーディオインターフェイスが当然の時代にiPhoneiPadのアプリ経由でライブ配信がお手軽にできないんだ。iPhoneiPadのメモリが少ないから?それとも他にアプリのステレオ対応を困らせてしまうような壁があるのか?

 

いや、まったくもって、理解しがたいところです、はい。

 

以上!

 

 

 

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まじ、DJ(と、ひと括りにするのは良くないと理解しているが、ここはあえて、この単語で括らせてくれ)のみなさん、音質、気にしていないのか。「DJ 配信 機材」でおすすめされているオーディオインターフェイスの大半はYAMAHAだし。確かに機能としてはYAMAHAのあれ、最高かもしれないけど、音質はひと昔前のUSB廉価オーディオインターフェイス並だぞ。それにモノラルで音楽配信とか、今は1960年代か?信じられない世界だわ。

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オーディオインターフェイスScarlett soloの調子が悪くなってきた。そろそろ寿命かも。ノブのガリは我慢できる範囲。新しいの欲しくなってきた。候補は下の2つ。ルックスだけなら断然、Audient。

 

 

お値段を考えると、下のやつも魅力。スペック的にはScarlett soloよりは上。入力1つで充分だからね。MOTU M1とか発売されたら、最高。

 

 

 

 

 

DTMerから見たPCDJの雑感(4月5日現在)

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PCDJ

こちらの話の続き。

yoshikawa-ash.hatenablog.com

Facebookの限定グループ「TRAKTOR PRO2 ,SCRATCH PRO 2 & TRAKTOR 3 CAUTION = CATALINA or BIG SUR」に入っている。

www.facebook.com

残念だけど、DTMと同じく、DJの世界も日本語だけで情報を集めるのは厳しい。DJってそんなにニッチなカテゴリーなのかな。まあ、今は便利な翻訳アプリなどを使えば、他言語も問題ない。特にYouTubeのリアルタイム翻訳字幕にはかなり助けられている。

 

Native Instrumentsの公式フォーラムで先々の方向性を語っている部分がある。

community.native-instruments.com

以下、ほぼ全文をDeepLで翻訳してみた。このメッセージがフォーラムにアップされたのは3月22日のことだ。

1. アンケートについて。過去の調査同様、今回も圧倒的な反響をいただきました。アンケートにご協力いただいた皆様、ありがとうございました。なぜ、年に1回なのか?私たちの業界ではさまざまな変化やトレンドがありますが、私たちが取り組んでいることが実際に必要とされているものであるかどうかを確認するためには、皆さんと頻繁に関わることが重要であると考えています。現在、ご要望の多かった機能については、現在開発中です。しかし、FXとドラムマシンモジュールについては、近日中にお知らせできると思いますので、ご理解いただければ幸いです。その他、フレキシブルなビートグリッド、ブラウザの改善、ストリーミングサービスなど、すべての要望は聞いており、それらも私たちの中期ロードマップに入っています。 

 

FXは種類もそうだけど、質を上げたほうが絶対にいい。Native Instruments自身もプラグインを開発している。その技術を活かして欲しいものだ。噂によれば、別のデベロッパーの共同開発があるとかないとか。いずれにせよ、軽量で良質なものを追求してもらいたいものだ。

理想のFXはMasterの最も後ろに繋げるプリアンプかEQ、もしくはコンソールのエミュレーターだ。

デジタルとアナログは周期的に流行がやってくる。PCDJはデジタル指向なわけで、そうなると次はアナログ的な要素を欲しがる人が多くなる。実際、DTMの分野ではアナログをシミュレートしたプラグインが数多く発売されている。これらをTraktor上でのアウトプット手前に掛けられるようになればかなりいい。Traktorに付いているリミッターをちょっとバージョンアップしてくれたらそれでOKだ。

 

2. サブスクリプション このスレッドでの議論から察するに、支払いプランに関するご希望をお伺いしたことから、一部の方はTRAKTOR Softwareをサブスクリプション・モデルに変更することを決定したと思われるかもしれません。これは事実ではありません。当社の調査によると、回答者の9.1%がTRAKTORサブスクリプションに切り替えたいと考えており、18.4%が特別な機能をアンロックするアドオンサブスクリプションに興味があり、72.5%が現状のままで良いと考えていることが分かりました。どうやら様々なシナリオに関心があるようで、あらゆるニーズに対応した魅力的な提案に取り組んでいます。つまり、現状を維持しつつ、近い将来、異なる価格帯、異なるニーズに対して、TRAKTORと関わるための新たな追加オプションを提供することを約束するということです。

 

これは公式フォーラムやFacebookグループ内で炎上しまくっていた件へのお詫びかな。実際、いくつかのプラグインメーカーがサブスクを取り入れている。これ、量と質が揃えば、まったく問題ないビジネスモデルなんだろうけど、残念ながらDTM業界では広く普及していない。DJ界では音源を提供しているDJ Poolがその成功例だ。質と量、このどちらもが揃っている。

 

3. コードベース コードベースに関連するコメントもありますが、私たちは、将来を見据えた、モダンで柔軟なコードベースへの取り組みを続けていることを保証します。TRAKTORが沈黙していると思われているのは、私たちの開発能力の一部が、このコードベースの更新と統合に費やされているためで、これにより、M1ネイティブサポート、新しいユーザーインターフェース、そして最終的には開発サイクルの短縮といった、ユーザーにとって有益なことが可能になります。しかし、「ビッグバン」を期待しないでください。私たちは、すぐに目に見えない裏側のいくつかの側面に取り組みながら、少しずつ未来のコードベースに移行しているのです。しかし、四半期ごとに、多くの人が待ち望んでいたUIベースのアップデートに近づいています。

 

DJソフトウエアに限らず、最近のアプリ関連で重要視されているのが安定性である。さすがにたびたびフリーズするソフトウエアを誰も使おうとは思わないからね。音が良い方がいいに決まっている。多くの機能が付いている方がユーザーの選択肢が広がる。でも、それ以上に高スペックのPCでなくても安定的に走らせることができるソフトウエアが絶対の絶対に勝ちだ。

Mac派が多いだろうからM1ネイティブは早めに手を打たないと死活問題に関わってくるんだろうね。

 

4. ハードウェア 前述したように、私たちは今、エキサイティングなハードウェアの開発に取り組んでいます。これ以上の詳細はお伝えできませんが、TRAKTORのハードウェアの未来は、現在進行中であることを知っておいてください。また、より多くのサードパーティのコントローラを統合することについての質問もありました。私たちはあなたの意見を聞き、それに同意していることをお伝えしたいと思います。特に、私たちのコードベース(3.を参照)がもっと進歩したら、これらの統合がもっと日の目を見ることを望んでいます。

 

ハードウエアに期待したいのはオーディオインターフェイス機能の向上、それにジョグホイールのないDJコントローラーだ。なんならフェーダーも要らない。テクノやハウス向けのDJコントローラーが欲しい。もちろん、サードパーティー製でOK。

オーディオインターフェイス機能の向上は純粋に出音が良くなればそれでOK。この点はいくらでも追求できるはずだ。

ジョグホイール無しはテクノやハウスを中心にDJする人向けのDJコントローラーがあればいいなと思ったからだ。今はなき、Vestaxが出していたDJコントローラーみたいなやつ。

VESTAX VCM-100。こちらはオーディオインターフェイス付き。

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vcm-100

VESTAX TR-1 MK2。こちらはオーディオインターフェイスがなく、midiコントローラー。

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TR-1 MK2

横幅がちょうどMacBookぐらいが理想。大きさ的には上のvcm-100がいいけれど、ノブの数は下ぐらいがちょうどいい気がする。サードパーティー製に期待するならベリンガーぐらいだけど、怒濤のリリースラッシュにDJモノはひとつも入ってなかったからね。

 

まとめておこう。

 

理想のFXはMasterの最も後ろに繋げるプリアンプかEQ、もしくはコンソールのエミュレーターだ。Traktorに付いているリミッターをバージョンアップしてくれたら最高。

ハードウエアに期待したいのはオーディオインターフェイス機能の向上、それにジョグホイールのないDJコントローラーだ。なんならフェーダーも要らない。テクノやハウス向けのDJコントローラーが欲しい。もちろん、サードパーティー製でOK。

 

 

以上、4月5日現在の雑感でした。

 

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ベリンガーさん、怒濤のリリースラッシュ。どれもスゴイが、いちばん驚いたのはこれ。ちょっと欲しい。

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Spotifyを解約した。Tidalの発表待ち。

www.phileweb.com