DTMerから見たPCDJの雑感(4月5日現在)

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PCDJ

こちらの話の続き。

yoshikawa-ash.hatenablog.com

Facebookの限定グループ「TRAKTOR PRO2 ,SCRATCH PRO 2 & TRAKTOR 3 CAUTION = CATALINA or BIG SUR」に入っている。

www.facebook.com

残念だけど、DTMと同じく、DJの世界も日本語だけで情報を集めるのは厳しい。DJってそんなにニッチなカテゴリーなのかな。まあ、今は便利な翻訳アプリなどを使えば、他言語も問題ない。特にYouTubeのリアルタイム翻訳字幕にはかなり助けられている。

 

Native Instrumentsの公式フォーラムで先々の方向性を語っている部分がある。

community.native-instruments.com

以下、ほぼ全文をDeepLで翻訳してみた。このメッセージがフォーラムにアップされたのは3月22日のことだ。

1. アンケートについて。過去の調査同様、今回も圧倒的な反響をいただきました。アンケートにご協力いただいた皆様、ありがとうございました。なぜ、年に1回なのか?私たちの業界ではさまざまな変化やトレンドがありますが、私たちが取り組んでいることが実際に必要とされているものであるかどうかを確認するためには、皆さんと頻繁に関わることが重要であると考えています。現在、ご要望の多かった機能については、現在開発中です。しかし、FXとドラムマシンモジュールについては、近日中にお知らせできると思いますので、ご理解いただければ幸いです。その他、フレキシブルなビートグリッド、ブラウザの改善、ストリーミングサービスなど、すべての要望は聞いており、それらも私たちの中期ロードマップに入っています。 

 

FXは種類もそうだけど、質を上げたほうが絶対にいい。Native Instruments自身もプラグインを開発している。その技術を活かして欲しいものだ。噂によれば、別のデベロッパーの共同開発があるとかないとか。いずれにせよ、軽量で良質なものを追求してもらいたいものだ。

理想のFXはMasterの最も後ろに繋げるプリアンプかEQ、もしくはコンソールのエミュレーターだ。

デジタルとアナログは周期的に流行がやってくる。PCDJはデジタル指向なわけで、そうなると次はアナログ的な要素を欲しがる人が多くなる。実際、DTMの分野ではアナログをシミュレートしたプラグインが数多く発売されている。これらをTraktor上でのアウトプット手前に掛けられるようになればかなりいい。Traktorに付いているリミッターをちょっとバージョンアップしてくれたらそれでOKだ。

 

2. サブスクリプション このスレッドでの議論から察するに、支払いプランに関するご希望をお伺いしたことから、一部の方はTRAKTOR Softwareをサブスクリプション・モデルに変更することを決定したと思われるかもしれません。これは事実ではありません。当社の調査によると、回答者の9.1%がTRAKTORサブスクリプションに切り替えたいと考えており、18.4%が特別な機能をアンロックするアドオンサブスクリプションに興味があり、72.5%が現状のままで良いと考えていることが分かりました。どうやら様々なシナリオに関心があるようで、あらゆるニーズに対応した魅力的な提案に取り組んでいます。つまり、現状を維持しつつ、近い将来、異なる価格帯、異なるニーズに対して、TRAKTORと関わるための新たな追加オプションを提供することを約束するということです。

 

これは公式フォーラムやFacebookグループ内で炎上しまくっていた件へのお詫びかな。実際、いくつかのプラグインメーカーがサブスクを取り入れている。これ、量と質が揃えば、まったく問題ないビジネスモデルなんだろうけど、残念ながらDTM業界では広く普及していない。DJ界では音源を提供しているDJ Poolがその成功例だ。質と量、このどちらもが揃っている。

 

3. コードベース コードベースに関連するコメントもありますが、私たちは、将来を見据えた、モダンで柔軟なコードベースへの取り組みを続けていることを保証します。TRAKTORが沈黙していると思われているのは、私たちの開発能力の一部が、このコードベースの更新と統合に費やされているためで、これにより、M1ネイティブサポート、新しいユーザーインターフェース、そして最終的には開発サイクルの短縮といった、ユーザーにとって有益なことが可能になります。しかし、「ビッグバン」を期待しないでください。私たちは、すぐに目に見えない裏側のいくつかの側面に取り組みながら、少しずつ未来のコードベースに移行しているのです。しかし、四半期ごとに、多くの人が待ち望んでいたUIベースのアップデートに近づいています。

 

DJソフトウエアに限らず、最近のアプリ関連で重要視されているのが安定性である。さすがにたびたびフリーズするソフトウエアを誰も使おうとは思わないからね。音が良い方がいいに決まっている。多くの機能が付いている方がユーザーの選択肢が広がる。でも、それ以上に高スペックのPCでなくても安定的に走らせることができるソフトウエアが絶対の絶対に勝ちだ。

Mac派が多いだろうからM1ネイティブは早めに手を打たないと死活問題に関わってくるんだろうね。

 

4. ハードウェア 前述したように、私たちは今、エキサイティングなハードウェアの開発に取り組んでいます。これ以上の詳細はお伝えできませんが、TRAKTORのハードウェアの未来は、現在進行中であることを知っておいてください。また、より多くのサードパーティのコントローラを統合することについての質問もありました。私たちはあなたの意見を聞き、それに同意していることをお伝えしたいと思います。特に、私たちのコードベース(3.を参照)がもっと進歩したら、これらの統合がもっと日の目を見ることを望んでいます。

 

ハードウエアに期待したいのはオーディオインターフェイス機能の向上、それにジョグホイールのないDJコントローラーだ。なんならフェーダーも要らない。テクノやハウス向けのDJコントローラーが欲しい。もちろん、サードパーティー製でOK。

オーディオインターフェイス機能の向上は純粋に出音が良くなればそれでOK。この点はいくらでも追求できるはずだ。

ジョグホイール無しはテクノやハウスを中心にDJする人向けのDJコントローラーがあればいいなと思ったからだ。今はなき、Vestaxが出していたDJコントローラーみたいなやつ。

VESTAX VCM-100。こちらはオーディオインターフェイス付き。

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vcm-100

VESTAX TR-1 MK2。こちらはオーディオインターフェイスがなく、midiコントローラー。

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TR-1 MK2

横幅がちょうどMacBookぐらいが理想。大きさ的には上のvcm-100がいいけれど、ノブの数は下ぐらいがちょうどいい気がする。サードパーティー製に期待するならベリンガーぐらいだけど、怒濤のリリースラッシュにDJモノはひとつも入ってなかったからね。

 

まとめておこう。

 

理想のFXはMasterの最も後ろに繋げるプリアンプかEQ、もしくはコンソールのエミュレーターだ。Traktorに付いているリミッターをバージョンアップしてくれたら最高。

ハードウエアに期待したいのはオーディオインターフェイス機能の向上、それにジョグホイールのないDJコントローラーだ。なんならフェーダーも要らない。テクノやハウス向けのDJコントローラーが欲しい。もちろん、サードパーティー製でOK。

 

 

以上、4月5日現在の雑感でした。

 

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ベリンガーさん、怒濤のリリースラッシュ。どれもスゴイが、いちばん驚いたのはこれ。ちょっと欲しい。

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Spotifyを解約した。Tidalの発表待ち。

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